なんの話も特にないのだが展覧会を見るならKK子と一緒がいい。
蒼騎展が国立新美術館で始まるから行かなきゃならない。
隣町のグループの蒼騎展出品者たちがたくさん先月の個展に来てくださった。
中の一人はお若いのにお亡くなりになっていた。
できるときはなるべく絵を見ていたい。
そこでキスリングの展覧会もやっている。実物は見ていないから見る。
上野の西洋美術館で「松方コレクション」展を見なければならない。
文藝春秋7月号の原田マハの「松方コレクション超入門」を読んだ。
以前にもルノワール、ゴーギャン、モネの睡蓮などみている。
だが、この国立西洋美術館が日本人実業家松方幸次郎のコレクションを収蔵するために、フランス政府の要請によって建設されたのだということを知らなかった。
1910〜1920年代、松方は川崎造船のビジネスでパリやロンドンに渡り大量の美術品を買い集めたが、日本にあった1000点以上のコレクションは金融恐慌で売られて散逸してしまう。
ロンドンに残された900点の作品は倉庫火災で焼失。
パリに保管されていた約400点も第二次大戦末期、「敵国人資産」としてフランス政府に接収されてしまう。
松方はパリの作品を見ることなく1950年に亡くなり、松方の友人の当時の総理大臣吉田茂が1951年のサンフランシスコの講和条約調印後の翌日フランス外相に面談して「松方コレクションを返して欲しい」と申し入れた。
フランス外相は「また散逸するのは困るから、特別の美術館を作って欲しい。」・・・から国立西洋美術館の建設が始まった。・・・
なーるほど。印象派に強い興味はなかったが今残されている名画のたどった運命を思えば、もう一度じっくり見たい。
ゴッホの「アルルの寝室」、ルノワールの「アルジェリア風のパリの女たち」。
モネの「睡蓮・柳の反映」は2016年にルーブル美術館の片隅から破損状態で奇跡的に発見されたそうだ。
原田マハはその3点は見逃すな、「国立西洋美術館の60周年展は、日本の若者のために身代を投げ打って西洋美術を収集した松方幸次郎という実業家がいたことと、彼に変わってコレクションを守り取り戻すために奮闘した人々がいたことを振り変えるチャンス」と書いている。
もう一度きちんと見なきゃならないでしょう。
終わったら、東京都美術館にも行く。
絵を見る友達がいて嬉しい。
ラベル:展覧会回り