2023年01月08日
自分への言い訳
なぜ創作活動を辞めたのか?って質問をたびたび受ける。
こんな時代こそ創作に没頭する時間がたっぷり有るだろうに。
自分なりにやり切ったわけではない。
発表の場が減ったとか、作品が売れないとか、努力の割に評価のチャンスが少ないとか年齢的に他者からの刺激が少なくなったとか色々理由はつけられる。
人に尋ねられるとなんとなくそんなふうに答えていた。
が、今朝1月8日の日曜美術館を見てそうじゃあ無いとわかった。
良いものを見たい。良い舞台や刺激のあるアートに出会いたい。
かつて腕組王女は夢中になるアート作品を制作していた。
でも、100%夢中ではなかったな。いつも、もっと、もっとやり抜きたい!と不満が残っていた。
頭のどこかで次にかかる制作費のこと、日程のこと、展覧会の雑用を一人でこなすこと、家事や食事を作る時間のこと、人付き合い、いろいろのことが行手を塞いでいた。
家族も邪魔、制作時間も無制限ってわけじゃあ無い、あー、一人になりたい!
妥協の制作時間の捻出。
寝る間も惜しいとR先生に訴えたら「寝ても絵を描いているのだから大丈夫だよ。」と言われた。
本当に没頭して制作したのに全然やり抜いていない!
ハンパになってしまう自分に嫌気がさしていたんだ。
一番は家族を犠牲にできないって思いかな。
家族や自分の健康を犠牲にできないって思いかな?
だから腕組王女は絵はやめる!
だって世の中にすごい作品、すごい作家はたくさんいる。
腕組王女は家でご飯を作って父母に優しくして、夫と喧嘩しながら楽しくすったもんだ過ごす。
絵さえやめれば全ては解決するのだ。
これからは外に出られるようになったら、良い展覧会やお芝居や音楽会に行けば良いんだ。
今日の日曜美術館で、ビーバーがかじった木の彫刻が並んでいて、面白いと思った。
そのうち、止むに止まれず猛烈に何かを作ろうとする時が私に来るのだろうか?
今アトリエは腕組み殿下の音楽室に使われている!!