2024年04月24日
黄金の日々
1日雨だったから小豆を煮て、煮詰めて餡子にした。
完全なあんこは時間がかかるから、いい加減のところで火を止めた。
そうだお餅を焼いて「ぜんざい」を食べよう。
食べていたら『よーこさん』を思い出した。
高校の同級生で新聞部の部員だった。
男子校だったので、男の卒業した先輩がよく部室に差し入れに訪れ難しい社会の話をしてくれた。
学校新聞の校正の日は午後から印刷所に行ってゲラ刷を見て校正なることを先輩に教わりながら夜遅くまでやった。
何か新聞部ってところはいっぱしな大人の話ができるような、一般社会の窓のようなところだった。
学校全体でも女子は少数でひとクラス8名ぐらいだった。
同じクラスになったこともないヨーコさんと新聞部で出会って友達になった。
息が合うというか馬が合うというか、話が面白くて毎日部活の帰りはさらに制服のまま川崎駅の裏口のもう名前も忘れてしまったが喫茶店でおしゃべりした。
少しお金がある時は川崎の銀柳街どおりの「仙台屋」で餅の入った甘ーいぜんざいを食べた。
思い出した。ヨーコさんとお稲荷さんと海苔巻きも食べた。ラーメンも食べた。仙台屋のあんみつは特に大好物だった。
毎日別れるのが惜しいくらいに食べ、おしゃべりし、笑った。いくら食べてもお腹に入った。
あの黄金の日々があったから色々なことが乗り越えられるのだ。
ヨーコさん、今元気ですか?
雨の日は何をする?
朝からしっかり雨だ。
こういう日は美味しいものを作って食べる。
だから酒粕と長崎の手作り麦味噌を使って、利尻昆布と九州のあごの出汁とかつおとさばと昆布と椎茸の出汁パックで味噌汁を作る。
具はメークインのじゃがいも、にんじん、わかめ、とうふ、えのき茸、春菊。
味噌を減らしてその分、「減塩スパイス」(自家製でリカー・焼酎に一味唐辛子を入れたもの)小さじ2でなんとかアツアツのうちにいただく。
朝食の後はもうすることがないから、「夢日記」ノートを開く。
だいたい30年分の思い出せるうちに書く夢が4冊のノートに書いてある。
目覚めてすぐ書くから、文字も乱れ誤字脱字が多々あるがその時々が手に取るようにわかる。
ストーリーはうまく繋がっていなかったり、支離滅裂の出演者だったりするがドキッとする心の真実が出ていたりする。
当時の悩みや恋心や美術界のイザコザや思惑やドロドロも登場する。
「そうだ、そうだ、あの時は得意絶頂だった、華やかだった、怒り爆発だった。」と。
そうして過去を反芻すると「夢から多くを学ぶ」ということがわかる。
「夢から反省したり、自分を次に進める背中を押す力にもなる」ことがわかる。
そしてそれが人生を豊かにしてくれている。
腕組王女は昔から雨が好きだ。
雨の日は色々なことを思い出し肯定的で発展的な深い考えが浮かぶ。
そして何より静かだ。
たぶん自分は雨の日に心が豊かになるのだと思っている。